遠方から
2021/01/01
府中から遠いのに検索でここに来てしまった方へ
ここへのアクセス解析によると、なぜか大阪からの来訪が多いのです。
鉄の方々は旧ホームページ(未だにフラッシュ放置状態)へ飛ぶと思いますので、
他の土地の歯科を探していて間違ってここに着てしまったのかと思います、
折角このページに来ていただいたので歯科医院を探すためのアドバイスを置いておきます。
得意不得意について
医科の場合には眼科、胃腸内科、整形外科などと別れていますが、歯科の場合には歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科の4つしかありません。
矯正歯科は専門の歯科医院がありますが、歯周病科とかインプラント科などは大学にでも行かない限り見ることはありません、それは法律で4つの標榜以外を出せないからです。
しかし一人で抜歯も入れ歯も根の治療も小児もすべて得意ですというスーパー歯医者はなかなかいないと思います。各自に得意な部分とそうでない部分があります。
例えば入れ歯を作ってもらったらすごく上手だったので近所の方に紹介したら、その近所の方は歯周病で困っていてそこに行ってもなかなか良くならなかった・・・あまり上手じゃないんじゃないの?
実はその歯医者は入れ歯は得意なものの歯周病の手術は得意ではなかったのです。
こういったミスマッチがよく起こります、なので紹介してもらってもダメなことがあります。
専門医制度
ではどうやって得意な治療を見つけるか?ですが、ホームページで得意な治療を書いてあるものも見かけますが、確実なのは専門医を探すことです。
現在公式に認められている専門医は以下の5つです
日本歯周病学会→歯周病専門医
日本歯科放射線学会→歯科放射線専門医
日本口腔外科学会→口腔外科専門医
小児歯科学会→日本小児歯科学会専門医
日本歯科麻酔学会→歯科麻酔専門医
これらの専門医になるには大学などの施設で専門教育や臨床経験を積み、試験に合格しなくてはならない
などの決まりがあるため専門医以外に比べて高い技術が期待できます。
進行した歯周病で困っているなら歯周病専門医、親知らずが横向きに生えてきているなら口腔外科専門医を探せばよいでしょう。
これらのほかに非公式での専門医や認定医があります、その中で以下の2つは臨床経験や試験があり信頼度が高めです
日本口腔インプラント学会→口腔インプラント専門医
日本矯正歯科学会→認定医
当院で所属している日本スウェーデン歯科学会は会費を払って年1回の勉強会に出れば認定を貰えるので特に凄いということはありませんが、80歳での残存歯数が日本よりはるかに多いスウェーデン式の予防が普及して健康寿命を延ばすという目的があって、これを広めたいので会員になっています。
それぞれ症状に合わせて探してください。「ホームページに歯周病と訪問、予防あたりを書くと患者獲得に繋がるから」とコンサルタントに言われて書いてあるだけの場合もありますから注意しましょう。
なお、専門医が非常勤だったり、専門医の治療が健康保険外だったりすることもあるので来院前に必ず確認してください。
口コミサイトやSNS
最近ダイレクメールやテレアポで「グーグルの評価を上げます、月1回の投稿で毎月1万円、3回で3万円」「グーグルの悪い評価を消します」「口コミサイトに毎月□件投稿します」「インスタグラムやTwitterで評価をあげます」といった営業が頻繁に来ます。
つまりお金を払えば口コミでもSNSでも評価を上げられるのです。
だからこういったサイトはあまりあてになりません、差しさわりの無い投稿はステマかもしれないとか以前なら推測可能でしたが、現在までに巧妙化?してきて判別が難しくなっています、グーグルの悪い評価も話半分といったところです。
先ほども申し上げたように得意不得意があるので、たまたま不得意な所に行ってしまったという可能性もあります。
ホームページも口コミサイトも半分だけ合ってる程度の気持ちで見れば良いでしょう。
出身校
昭和の頃は国立と私立の差はあまりありませんでしたが、
今どきの地方の私立大は受験生のうち不合格が一人だけという例もあり、合格ラインが偏差値35くらいだと大丈夫なのか心配になる方もいらっしゃると思います。
それはあくまでも大学入試時点での話で、大学に入ってから勉強して優秀な学生になることもありますし、国立でも合格して燃え尽きることもあります。
大学に入れても成績が悪ければ卒業出来ません、卒業までたどり着いても歯科医師国家試験に受からなければなりません、なので基本的には出身校がどこでも大丈夫なはずです。
それでもどうしても心配な方は国立出身の歯医者を選んでください。
但し、英数理国社の成績はトップだったけど美術はいつも最下位だったーという落とし穴もありますのでご注意を・・・前歯の治療や入れ歯に美術は結構重要なんです。
日歯生涯研修
歯医者と美容院は新しくてきれいな所に行きたくなります、古いところの方が経験豊富で的確な判断を下せることが多いとも思いますが、知識や技術や機械が古いんじゃないか心配ですよね。
そこで参考にしたいのが日歯生涯研修です、これは歯科医師会に入っているところだけなので非会員のところは出てこないのですが、勉強しているのかわかりますのでよいかと思います。
日本歯科医師会ホームページ→歯科医院検索→都道府県→と進んで行って検索をかけると
「認定」「終了」というマークが付いているのがわかります。
これらは2年間で受講研修、オンラインの研修などを一定数こなすともらえるのです、
「認定」は幅広い分野の学習をしなくてはならない上に各地方で年に1回開かれる講習会に2年で2回以上出席というかつてないハードルの高さでした、日程が都合悪いときには他の地方に遠征して受講も可能ではありましたが。
歯周病の勉強だけを重点的にした場合には「終了」の方しか取れませんがそれはそれでありだと思うので、少なくとも「終了」の印の付いている所であれば建物が古くても新しい知識を吸収していると思って頂いてよいと思います。
この日歯生涯研修以外にスタディーグループというのに入っているパターンもありますが、これは症例検討を仲間内で集まってするようなグループです、入っている方が新しいことをやっていると思っていただければよいでしょう。
おしまいに
遠方からたまたま来てしまった方
多少は参考になりましたでしょうか?
あとは生理的に合わないとか性格が嫌いとか臭いとかは行ってみないとわかりません
むしろその方が重要なのかもしれません
とりあえず行ってみて合わなければまた別のところを探してください
合わないのに続けて通うのはお互いにいいことありません
時間が余ったら旧ホームページで遊んで行ってください。
そして機会があったら銚子電鉄の映画を観に行ってください。